根暗色白草食気弱男がナンパをやってみる @ki67

平日は理学研究者、休日は新宿スト師と、対極する二つの顔を持つThe根暗色白草食気弱男が紆余曲折しながら女に立ち向かっていくストーリー

1

ハロウィン大戦争 そのいち

f:id:ki67pua:20181108230636p:plain10月最終日


悪魔の音に耳を刺激され、ki67は目を覚ました



この音は大嫌い 朝はとてつもなく苦手だった



時計を見ると時刻は6AM



普段はこんな早い時間には起きない

速攻で重い目を瞑って2度寝しているだろう



しかし



平成最後の10月であるその瞬間

ki67の目はシャキッとしていた



待ち合わせ時間の19:30までに作業を終わらせる必要があった




10月最終日



各々その日に対する思いは違う



ただの平凡な平日だと思う人

大事な仕事がある

好きな子との初デート

混雑による嫌悪感

コスプレして楽しみたい....

など人それぞれである



一方



ナンパ師にとっては特別な日



熱い決戦が繰り広げられる日



それこそ渋谷のハロウィン



通称   "渋ハロ"  である




Ki67ももちろん決戦の場で戦いに挑もうとしていた





終電死守というマイルールを課していた



次の日の早朝から企業のインターンシップに行かねばならなかった



体力と知力が失われるオールナイトをして企業に行くわけには行かなかった



しかし



このマイルールは一本の電話によって覆される




10月最終日 3:00AM  理論派ナンパ氏のG氏からだ



終電後のコンビ打診だった



快く承諾したかったが、次の日のこともありki鬼グダ 



睡眠欲は性欲を上回る



しかし



彼はただの一般人ではない  PUA



あらゆるkiグダを崩し奥底に正面突破してきた




事実

kiの本心はオールナイトを望んでいたが次の日の事を考えると本心が押さえつけられていた


彼の説得によりKi67の心の奥底の感情が絞り出された



ホテルを二人でとって、寝たい時間になったら、寝ればいい



その言葉に折れ、ki67はオールすることを決意




となってみれば、感謝しかない




ハロウィンで繰り広げられた刺激的な日常を味わえたのだから


ハロウィンでは以下のように行動すると計画を立てた



目的

コンビでコスプレコンビ即する(できればポリス)



タイムテーブル

20:00ホテルイン

21:0024:00  SR×ki67コンビ

24:0027:00  G×ki67コンビ

即次第就寝

7:00 起床 インターン



声かけ流れ



ノリよくあいさつ

相手の共有スペースいじり軽く和む

写真撮影打診

クリニックルーティンで盛り上げ

ライン打診

深く和む

連れ出し打診



10月最終日20時ちょっと前


犬イン



その日は少し寒かったが、それをかき消すくらいの熱気




渋谷のスクランブル交差点は人

ひとーーーーー



進んでも進んでも前に進まない



人がゴミのようだ




人混みをかき分けてなんとか集合場所であるG氏から聞いたナンパ師御用達のホテルに行く




しかし、残念ながらそのホテルは満室 



受付のおばさんに追い出された



PUA達の本気度が伝わってきた



絶望の念に駆られながら、気を取り直して、コスパがよく、出入り自由のホテルをネットで探した



運良く今いる場所の近くに空室のホテルを見つけた



行ってみたら、監視の目があまりなく、内装もいい感じのホテルだった



幸運だった



テルホインした後は身支度を整え、21:00までG氏とコンビをすることに、



さあ決戦だ!



まずはホコ天道玄坂に繰り出した



前方4m



顔に傷タトゥーをした囚人子が接近



3秒ルール



すかさず声をかける



Ki 「ちょっと探したよ? ほんと脱走すんの勘弁して」



女の子  「笑笑」



Ki 「網走刑務所から出てきたやろ? でっかいどうの」



そうですよ笑」



(さすがハロウィンノリがいい)



ki「刑務所医の俺らまで探さなければならなくなったよ 勘弁して マジで?」



女の子すみません笑笑」


ki「ちょちょちょ  めっちゃ怪我してるやん? 道玄坂でこけたやろ? これは重症ですね? ちょっと検査しますね 」


聴診器で診断




ハロウィンには怪我した子がたくさんいる 



俺らはそんな怪我した子、難病の子を治療するドクターだ!




ドクターのコスプレをしていたので、最大限それを利用する



45組リズムよく声かけて数番ゲ


JK多すぎ問題



日本のお父さんは娘が心配ではないのか?


俺は絶対娘には渋ハロはいかせん笑




馬の骨が多すぎるね




21:00ごろになったので、G氏と別れて、SR氏にスイッチ 


SR氏とのコンビは初



彼の目はギラギラしていた

彼は天才的な顔刺師



足を引っ張る訳にはいかなかった




Kiはふっと息を吐き  気合いを入れた




ウォーミングアップは終わった では行くぞ



SR氏とのコンビも同様の声かけでガンガン声をかけていく



やはりハロウィン 反応はクッソいい



盛り上げられたと思っても、JKという落ちや



女の子の片方は乗り気でも、片方がグダって破綻するパターン




思ったより簡単にはいかなかった




予想通りSR氏は刺さる刺さる



センター街にはJKはいないだろう

つまんなそうに端で暇そうにしている女の子がいるだろうという仮説のもと




道玄坂からセンター街に移動



人が目まぐるしく溢れるセンター街に躊躇なく突入



人が多すぎて前に進めん



分速5mかな




まるで亀のようにノロノロ歩いていると、



壁の端につまんなそうな顔をしている二人組みを発見



切り込み隊長ki すかさず話しかける


Ki  「おつかれちゃん!」

「この喧騒の中 この盛り上がるビックイベントの中 めっちゃしょぼくれてんじゃん どうしたん?」



赤子


スト値5.5の小顔のロリ顔、コスプレが似合っていた

身バレのため詳細は割愛


黒子


スト値4   私服 だったが、

高身長で胸元が見えそうなエロい服

悪くない?  ん?




赤子、黒子「おつー!ちょっと疲れちゃって笑」



(反応は悪くない、ガンガン押すぞ)



Ki 「すみっこ族か?」



赤子、黒子「笑笑」



Ki「ちょちょちょ これやばいですね? めっちゃ怪我してるじゃないですか? SRドクター診断おなしゃす」



SR「どれどれ? (聴診器を赤子のほっぺの傷に当てる おーこれはやばいですね?」



赤子「えーー笑笑」



Ki「どれどれ? セカンドオピニオンや? これやばいっすね?」



「これは緊急です!ICU行きですわ?」



赤子「行かない行かない笑」



SR「あれ黒子もなんか異常ありそうですね?精神病? 見てあげます(黒子の頭に聴診器) これはやばいですね?」


「先生 セカンドオピニオンおなしゃす (赤子に聴診器渡す)」



赤子「どれどれ? (聴診器を黒子に渡す) これはやばいですね笑笑?」



黒子「ちょっと笑 なんで乗っちゃってんの?笑笑」



グループトーク4人で盛り上がってなんぼ



女の子を巻き込み即興のコントを作り上げる

4人のインターラクションで楽しい空間を生み出す



悪くはない?



その後は女の子とたわいのない話をして



女の子達からkiとSRに関するプライベートの質問をしてくる所から食いつきがあると判断



自販機打診




ちょっとグダがあったものの、人の流れに逆らいながら、自販機搬送



予想通り




この時にはSR 黒子と手をにぎにぎし、黒子仕上がる



Ki担当の赤子 手は握れたものの、まだ和みきれていない



まだ和むべきかと考えた





このハロウィン 



チャンスは無限台に転がっている



回転率は高くすべきだ



スクリーニングの意もこめて



研究所(ホテル)に搬送することを決意




女の子の寒いという発言や、この人混みで話しにくいという事を理由付けしてICU(ホテル)に搬送



テルホ搬送道中


「どこ向かってるの?」

  「研究所や!」「ICUや」のやりとりの繰り返し



無事研究所に搬送




しかし




赤子が鬼グダ「ホテル嫌い!」を連呼



バリカタか?

KiSRとあらゆる手法を用いてグダ崩し


時間制限

とりあえずいこ?

ここ寒くね?あったかいよ、


トイレだけしにいこ?俺もれちゃう



別になんもしないよ?女子会するだけ!


といろいろ切り返しながら理由付けするが厳しい



SRがちトイレ欲で退出



Ki vs女の子二人



逆三



一人で戦いに奮闘したが



きっきびすぃーーーーーー



女の子の元にリア友から電話があり、電話するため女の子立ち去る



もうダメだと判断し、無言で手を振って放流



した





23分後 テルホ前に女の子達トンボ返り


友達からの電話で、今から友達と合流するとのことだった。


あと、もうちょっとハロウィンを二人で楽しみたいということも言われ、



今は無理だと判断して



ラインを交換し、ダメ元で1時間後再合流打診



一応承諾



放流



時刻は22時頃



まだまだこれからだぜ!



お互い気持ちを切り替え



Kiも溜まった尿を絞り出し




道玄坂へ赴いた



ローラーで声かけ



さっきよりもお互い覇気がない



声かけペースが落ちる



声かけて盛り上がったと思ったらJKパターン



声かけたら全く刺さらないパターン



声かけたら片方しか刺さらないパターン



うまく行かん



どっと疲れが出て、花壇に座り込む


時刻は23


一応SRが女の子にラインする



今向かってるとの返事



これはキター!



期待を寄せつつ二人を待つ



10月最終日の夜は 寒い



SRkiはお互い体引っ付けおしくらまんじゅうしながら待つ

。。。。。。。。。



23:40




二人は来ない



さて もう諦めて次行こうかと話している最中



見覚えのある二人がこちらに歩み寄ってくる



きたーーーーーー



心の中で叫ぶ



僕らの目的は(そくりたい)もうすでに二人の女の頭に植えつけてある



それにもかかわらず合流してきたってことは


100%いけるやつでしょう



kiSRは顔を見合わせる



先手必勝



Ki SR 「お疲れ! じゃあ 研究所で一杯飲みますか?」



二人「やだ 行かない」


Ki SR「????????」

         「はい?」



次に続く




ki67

飛んで火に入る夏の虫 

金曜日の夜  新宿が発するギラギラとした放射光の中でナンパをすることは日常化している。

閃閃と輝く人工光の中にも埋もれない可憐な光がここには波動している。

もはや虫の走光性のごとく、新宿の中に埋もれている美しい光子に自動的に体が引きつけられるki67であった。

その光子は惹きつけるだけの強い独特なエネルギーを帯びていた。

蛾が電灯の点光源に向かって放射状に飛行するように、ki67もうろちょろしながら、美しい光子、そして即という栄光を求めて必死にもがいていた。

 

道を歩いていると突然

閃光が眼球を共鳴した。

 

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花柄ロングワンピ、年齢は20代前半くらいか 小林麻耶のようなきれいな瞳

ki67は飛んで火に入る夏の虫のように瞬間的に声をかけた。

 

Ki67 「こんばんは! その服のお花綺麗ですね? ラフレシアとか?」

麻耶 「微笑」

 

反応は微妙  ki67の眼光を見てくれない こっちを見てくれ
反応を引き出し、聞く体制を作るためネタ系でリアクションを引き出す

ボールを投げつける

 

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「毎日コツコツコツコツお水あげるの大変だったっしょ?」

「笑笑」

「タネ いつ撒いたん? 30光年前とか?」

「違うー笑笑笑」

 

ようやく麻耶がこちらを向いて、言語的リアクションをとった。
しめた! 聞く体制ができたと判断し、すかさずおきまりの自己開示と相手の状況を聞く

 

どうやら会社の帰りでお買い物の途中だったらしい

 

相手の興味の対象を引き出すため、ユーモアを加えながら、具体的な情報を少しずつ問いかける

 

 しかし

 相手の警戒心が高いせいか、うわべな返答しか返ってこない。

具体的な情報を引き出せない。
まるで壁当て。

だが、特に相手の拒絶感は感じなかったので、粘っていく。


逆光に苦しんでいると相手が急に体を左に向け、某雑貨店の中に吸い込まれていった。

ki67も無意識に、手に届かない光を追って、店の中に入っていた。

まるでピカ版のピカチュウかぼくは笑笑?

 

ぴっぴかちゅー

 

「どこまでついて来るの?」

「いいじゃん  俺も雑貨見るの好きだし、隣で念仏唱えてるだけだからいいっしょ?
お!  あのボールペン おしゃれ! 明日お姉さん会社退職するんだろうから、世話になった人に配るといいよ」

「なんで退職笑? 勝手に辞表届け出すな笑」

「仕事は何? きこりとか?」

「違うよ  何きこりって!笑」

「新宿のそこの木 高級ベットの材料にもってこいだよ?」

「そんなわけ!!  」

 

ユーモアを加えて、相手に突っ込ませて言い合える関係を作り出す 

かつ

少しずつ相手の具体的な情報を引き出し共通点の発見、和める会話のネタを探って行く

 

しかし

 

「仕事は?  」
「営業みたいな」

「何年生きてんの 97年?」
「そうそんな感じ」

 

警戒心が強い子で具体的情報をなかなか引き出せない。
ほとんどの返答がうわべで、自身を包み隠している。まるでコールセンター苦情対応のマニュアルロボットだ。

厳しい状況だ。
しかし、社交性が高いからなのか?形式的対応なのか? 嫌な素振りは見せず淡々とマニュアル的返答を繰り返す。

 

ここからki67は考えた。

 

相手は過度に警戒しているだけで落ち着いたトーンで丁寧な自己開示し 警戒心を解くことをすれば、突破口が開けるはずだと

 

「もう帰る笑!」 

彼女は駅に向けて歩き出す

「僕も帰るわ でも、めっちゃ話したし、のど潰れそうだから、一杯のみに行かない?」

「ええーー笑」

「新宿のオアシス ”自販機“を知らないのかい? あそこの自販機 世界一うまい水が沸くんやで? 一滴味見しても損はしないで?」

 

打診通る

 

ki67は買ったオレンジジュースを片手に落ち着いたトーンで丁寧な自己開示、丁寧な対応で少しずつ駒を進めていく

そして、警戒心がやや解けてきたのか少しずつ、麻耶が自分から自己開示をする様になってきた。

二人の波長が近づいて行った。

10分くらい新宿のオアシスでお茶会をしただろうか?

頃合いだと判断したki67はカラオケ打診!

 

グダ

 

「なんか行きたくない理由でもあるん? 」
「ヘリウムみたいな美声すぎて浮いちゃう事気にしてるとか?」

「いや だって危ないじゃん いきなり仲間とか入ってきたら危ないし」

「なっっ?笑  入ってこない笑 ミジンコさえも入ってこないわ」

「しかも、ドラッグとか売りつけられたら怖い」

「なっっつ?????笑  バス酔い止めの薬あげる笑」


警戒心のベクトルーーーー笑笑笑


マジトーンで言ってくるから、こっちが怖くなる

なんやかんやユーモアで切り返し、カラオケインしたわけだが、、、、

カラオケに入ってからも、扉の外をチラチラ見ながら警戒し、廊下を通り過ぎる店員にいちいちリアクションを取る。

むうううう疲れるなーーーー

 

まあそれは置いといて
さてどうやって相手とさらに深く和むか?

 

ki67はいつも相手の奥底にある悩み、本性を深掘り、理解、共感してあげることで深い関係を築いていく。これは、人は自分のことを深く理解してくれる人に対して、信頼し好意を寄せるという心理学的手法に基づいている。

 

が、実際は

 

ki67自身もメンヘラで、相当な闇を抱えているので、純粋に相手の闇に好奇心が湧いている事に過ぎなかった。

 いつもなら間違いなく恋愛話をチョイスする。

だが、今の彼女は完全に身の内をブロックしているので、いきなり深掘ってもただの悪あがきに過ぎないだろう。深い話をさせるには相手に自分が理解してくれる存在だと認識させる必要がある。

 社交辞令が得意? 
上部な対応で無理してる感がある?
自分の素を出すのが怖い?

自分に自信がない?

 

Ki67は言葉を投げかけた

 

「麻耶ちゃんって社交的で気を使えて誰とでも会話できそうだけど、愛想振りまきすぎて疲れて、一人になるとめっちゃ疲れちゃったりしない?」
「修学旅行の帰りの電車でめっちゃテンション落ちて、一人で寝てる人でしょ?」

「えっっ!?  なんでわかったの? 今会ったばかりなのに! 」


ブレイクスルー 

心のガラスが割れる音が聞こえたぜ


「僕も実はそうなんだよ。自分に自信がないから、惨めな本当の自分を他人に見せたくない。
だから、自身を取り繕ってうわべでしか他人と接することができない」

「うんうん」

「でも、僕らは似た者同士! 何も恥ずかしがることはない。だから、この時間くらいは気を使うのを辞めて、リラックスして話さない?」

 

明らかに彼女の顔つきが変わった。なんというか少し幼く、やわらかい表情を浮かべた。主人の帰りを待っている忠犬ハチ公にそっくりであった。

 

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 「わん♡」


そこから

自身を取り繕うようになってしまった背景
彼女を取り巻く人間関係
恋愛の話を深くした

 互いの波長が完全に合わさった様な錯覚に陥った。

 

そして

 

いつもの三味線手相ルーティン(身体接近)
ヘアモイスチャールーティン(顔接近)
キス  ノーグダ
パイもみ ノーグダ

 

勝利を確信した。勝ち条件が揃った。

ここまで行って負けた事は皆無だった。

100of100。

完全に将棋で王を囲み、相手の降参を余裕ぶって待っている気分そのものだった。


Ki67は完全に油断しきっていた。


手を繋ぎカラオケを出たki67と麻耶は新宿のラブホへ続くいつもの道を颯爽と歩いていった。

 

この通りを自称Choo Choo通りと呼んでいる。

 

この通りを歩く時、いつもki67の頭の中ではchoo choo trainが流れ、頭をくるくるしていた。

 

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ちゃ ちゃーん ちゃ ちゃーん ♫

Fun Fun We hit the step step!

同じ風の中 We know W love Ohhhhhh!

Heat Heat beat’s like a skip skip

 

ときめきをはこぶーーよ

Choo Choo どぉぉーりぃーー♫


まだ知らないZone 目指すよ tonight

リアルな時が止まる edge of the time

誰も cry or smile

昨日 I forget

脱ぎ捨てて自由になる ごっとぉぉーとりぃぃぷぅぅーーーー♫

 

「ちょっと待って、これどこいくの?」

 

ーぅーーーーーーぅぅぅぅううう?

 

いきなり麻耶が表情を一変させて、繋いでいた手をぐいっと引っ張り前進を妨げる

 

いつものことだ


Choo Choo通りは歌舞伎町特有のギラギラ感の中ではわりかしおとなしめの通りで、警戒心をなるべく与えないためあえてここを通っている。
しかし、ラブホ直前になるとどうしてもギラギラ感が出てしまい、毎回直前で警戒心が上がってしまう。

だが、もう勝利は確信している。テキトーに流せば良い。

 

気持ちよく脳内で

チューチュー通りを歌わせろ

 

「ん? ふつうに前に歩いているだけだよ?」
「マグロは常に泳がないとダメなんだよ それと一緒だお♫」

「はい? どこ連れていくき? もしかして、どっか連れ込んで危ないことする気? 」

「危ないことって何?しないよ? ていうか 何考えてるの? 」

 

演劇のセリフの様にki67即グダ崩しフレーズを暗唱する

 

「麻薬買わせたりとか?」
「飲ませて臓器売られるとか」
「連れ込み先に仲間がいたりとかで酷いことする気でしょ?」

 

はい? なんて?

 

彼女は何を考えている?これは新手の形式グダか?それともガチで警戒してるやつか?
いやいや冷静に考えろ 流石にそこまで被害妄想かますやつは天文学的確率だ。
オレはキミと一夜のアバンチュールを過ごしたいそれだけなんだぜ?
アバンチュールの邪魔をしないでおくれ 一緒にヘブンを見ようぜ!

 

「私もう帰る! 明日朝早いし、信頼してたけど、詐欺師だったとは思わなかった」

 

突然

 

Ki67の手を振りほどき、来た道を帰り出す麻耶

突然のその光景に何が起こったか分からず茫然とするki67

 

……………????????

 

何が起こっている。状況が整理できない。歩で逆王手された気分だ。どういうことだ?
とりあえず歩を対処しなければならない。

 

ki67は慌てて麻耶追い越し、いつものフレーズ立ち止まらさせる
そしてユーモアと論理トークを交えて、その行動に対する原因の探索、そして得た情報を元に相手を口説いていく。
価値観を崩壊させていく。

 

今日も今日とて恒例の

口説き合戦の始まりじゃ!

 

しかし、信頼が失われたせいなのか(勝手に)ki67の即グダフレーズにまったく聞き耳を持ってくれない。また、ki67の方もあまりの事態に動揺を隠しきれず、演技力が必要な即グダフレーズの演技ができていなかったのだろう。

 

これは厳しい。。。。 

 

失敗という文字が頭をよぎっていた。

現在は金曜日の終電間際、麻耶を逃したら、BOSE帰宅は間違いない。
そのことよりも今起きた事態が受け入れられずショックが隠しきれなかった。

 

ki67はとりあえず引くことにした。引くしかできなかったという方が正しいかもしれない。

 

駅までの道中で会話しながらも、失敗するかもしれないという近い未来に震え上がっていた。

 

現在ki67は某凄腕ナンパ師達と即数チャレンジを行なっていた。

 

これは目標即数を定め、一定期間に即数が目標に到達できなかったらバツゲームを受けるというものだ。

 

ぶっちゃけ罰ゲームの存在なんてどうでもよかった。

 

それよりも今まで雲の上だった凄腕達とハンデはあるが同じ土俵でチャレンジさせてもらっている事に喜びを感じており、かつ、密かに彼らの即数を超えたいと思っていた。

 

それが現実的に無理だとしても、1即でも彼らに近づきたかった。

 

自分のやってきた5ヶ月の活動が無駄ではなかったことを肌で感じたかった。

 

実感したかった

 

出撃数が限られるki67は絶対に失敗するわけにはいかなかった。

 

女の子からしてみたら、知ったことはない。自身がチャレンジの標的とされていることなど

 

もはや、ki67がこの様な不純な理由で意気消沈していたとは微塵も思わなかっただろう

 

むしろ、自分が振り払ったことに罪悪感を感じたのだろうか?

 

途端に優しくなりki67を励ましてくる。

 

さっきは言い過ぎた。

 

ごめんと。

 

Ki67はほんとうにはちょろい。

 

女に生まれてたらナンパ師の標的にされていただろう。

 

不純な理由で落ち込んいるのに、こんなバカ誠実な事を相手から言われたら、本気で抱きたくなってしまった。

 

きゅんとした。

 

Ki67

落とされた

 


新宿駅某入り口に到着

 

麻耶が入り口に入ろうとした時、思わず手を掴んだ。

 

「帰る前に少しでいいから最後に俺の話聞いて帰って?」

 

Ki67の言葉に感情がこもっていたのだろうか? 

 

こういう時は何らかの伝達シグナルが男から放出されているのだろうか?

 

女は男の本気の熱意を汲み取る能力は遺伝子レベル、本能レベルでで刻まれている気がする。

 

彼女は少しだけだよと言って、耳を傾けてくれた。

 

ki67は完全に誠実モードになっていた。熱意があふれていた。

 

ルーティン、小手先など一切考えずに自分の素で口説いた。

 

恥ずかしながら、このシーンを数人のクラスタに目撃されていて非常に恥ずかしかった笑。。。。。

 

30分くらい必死に口説いていただろうか?

 

とうとう彼女の終電時間待近になり、彼女はki67を振りはらって、駅構内に逃げていく。

 

それを追いかけるki67

 

改札が見えてきた。惨めだ。もう流石に無理だろう。

 

そんな事を思った矢先、勝手に口が動いた

 

「最後の最後に言いたいことがある。後悔したくないから、最後の最後の最後言わせて!」

「何? 」

彼女の綺麗な目がこちらを向く

 

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「終電逃して今日は一緒に俺と過ごそう」

「ええー  それだけは無理 帰りたい 今度会おう ?ライン交換したし」

「それはやめたほうがいい後悔する」

「なんで?」

「俺はこれまでの人生の中で刹那な瞬間を大切にして生きてる。水の水滴が落ちる瞬間さえも」
「今度会えるとしても次からは2回目、初めて会って、その流れで夜一緒に過ごす瞬間はこれで最後なんだよ?一生の思い出になると思わない?」

「えー んーー そうかもしれないけど。。。。」

 

「平成最後の夏だよ!」

 

「この瞬間を逃したら後悔する。時間を巻き戻すことはできない!平成最後の夏!平成最後の夏! 思い出作ろうぜ?ええやん?」


「んーーーー   」

 

麻耶は考え始める。

 

今改札に行けばギリギリ終電に乗れる。

 

でも、彼女は改札に入らず立ち尽くしている。

 

そして、終電がなくなった瞬間

 

「まあいっか!!」 


「終電なくなってしまったし、仕方がない」

 

 

女の気分はまるでスコールのようだ

 

 

わけがわからない

 

 

だいぶ慣れてきたはずだが、この七不思議は一生理解できずに昇天するのだろうか

 

 

でも、俺は知りたい

 

 

遺伝子発現レベル、化合物レベル、たんぱく質レベル、シグナル伝達経路レベル

そんな理屈で捉えられる枠内での理解ではなく

 

夏の虫が

燃え盛る赤い炎に魅了され

飛び込み

死んでいくように

 

 

 


本能で

 

 


 


ki67